今回紹介するのは夜光虫!読んで字のごとく夜に刺激を与えると光る不思議なプランクトンなんです。
4月~5月にかけて伊根を訪問されるお客様には必ずおススメの体験!
伊根で見れるおススメの時期やポイント紹介します^^
夜光虫ってなに?
夜光虫とは海洋性のプランクトンで、ホタルや深海魚と同じように光を生成し放射する生き物です。1mm~2mmくらいの小さな生き物なので数が少ないとあまり光って見えませんが、大量に発生することによって光り輝くように見えるようになるのです。また、物理的な刺激に反応して発光する性質があるため、波打ち際や、航行中の船のそばなどでより光り輝いて見えます。
日中は赤潮?
海洋性プランクトンの一つである夜光虫ですが大量に発生している海の様子を昼間の明るい時に見てみると下の画像の様な赤茶色をした赤潮の一種というのが実態なんです。因みに、赤潮ときくと有毒プランクトンの大発生のイメージが強いかもしれませんが、夜光虫は毒性のないプランクトンで大量に発生した場合は他の生物への影響が出る事もあるものの海の汚染や富栄養化との関連性は低い種類の赤潮といわれています。
夜になると美しい青色に輝く幻想的な光に!
日中にはお世辞にも綺麗とは言えないプランクトンですが夜間はとても綺麗で幻想的な光を放つんです!
・その理由は刺激!夜光虫は刺激を与えると青く光ります。それはルシフェラーゼ(発光酵素)と呼ばれる酵素を体内に持っているからです。これはホタルも持っています。
・なぜ光るか?理由は諸説ありますがその一つは外敵に対する威嚇の要素があると考えられています。
・夜光虫のシーズンは大体4月~9月といわれていて特に初夏の5月頃に多くの発生が報告されており日本沿岸の各地でみることができます。伊根湾では毎年4月から5月にかけて発生します。その発生条件は、水温が高いことや、潮の流れが南向きであることがポイントです。これは伊根湾が南向きなので湾の中に入ってくる方向に風が吹くと湾の中に夜光虫が溜まりやすくなるからです。
・夜光虫を見るのに重要なのが月明かりです!満月だと月の光が強すぎて見えないんです。都会にいると意識しないですけど、月明かりって意外と強い光なんです。
・上記のように多くの条件が重ならないと見えないのが夜光虫です。必ず見ることが出来るとは限りませんのでご了承下さい!
夜光虫を狙うポイントはズバリ!
・時期:毎年4月~5月末頃まで
・気象条件:南向きの風が強く吹く日がベター。特に日中に伊根湾内に赤潮が出ていて、その日に南風が強ければそのまま夜まで夜光虫が湾内に残ることが多いので見れる確率は大幅にアップします!
・見学ポイント:基本的には風の流れる方向によって変わりますが、岸壁に沿って集まることが多いので岸壁であればどこでも見れますが伊根の舟屋は基本的に私有地で勝手に岸壁には入れません。但し、町営の七面山駐車場であれば自由に入ることができるのでこちらが鑑賞にはおススメです。
・夜光虫の光らせ方:お伝えしたように夜光虫は刺激を与えないと光りません。夜光虫が大量に発生した日は波打ち際を見ると、岸壁に波があたる度に波が青く光るのを見れます。他には、木の棒や釣り竿があれば海面に先をつけるとその部分が光るのでまるで魔法のステッキを使っているような気分になります笑。周辺に小石などあれば海に投げてみてください。波しぶきが波紋のように青く光るのがわかります。
ちなみに下の写真は船が走った後を撮影したものです。船の走った後が青い線になるなんてなんだか幻想的ですよね。