京都北部、伊根で川村さんが育てたとっておきのビーツ

今回紹介するのは伊根町本庄の川村さんのビーツ。美味しいビーツドレッシングができるまでの素敵な物語です。

 

川村さん夫妻が住んでいるのは京都府北部、丹後半島に位置する伊根町の本庄地区。観光地である”伊根の舟屋”から車で約20分ほど行ったところにある町です。海のイメージが強い伊根の舟屋とは異なり広々とした田んぼや畑が広がっています。

川村厚志さん、美紀さんご夫妻

どうして農業を始められたんでしょうか?

厚志さん
「私たちには子供が2人がいるんですけど、娘がアレルギー体質だったんです。それを治したいと思って。妻と2人で話している内に、自分たちで作ればいいんだって結論になって。それだったらその食べ物が何で出来ているのかがちゃんとわかるし。
それで思い切って脱サラして2008年に伊根に引っ越しました。」

どうして伊根だったんでしょうか?

厚志さん
「移住先を探して各地を回っていたんです。伊根もその候補の一つでした。それで伊根に行った時にたまたま出会った農家さんに”農業は良いよー”って言われて。実は、それまで私たちが出会った農家さんの多くは”農業は大変だよとか、しんどいよーとかネガティブな言葉を言われることが意外と多くて。あー農業してる人って自分の事をしんどいんだーと思ってるんだって。
でもそうじゃない人もいるんだと思ったらなんだか勇気が沸いてきて。ならここでやってみようと思えたんです。それがきっかけです。

良い巡り合わせで伊根に出会えたんですね。
それと気になっていたんですが、川村さんのお野菜は”ねずみのすもう”っていうブランド名ですよね?
何か意味があるんででしょうか?

美紀さん
「昔話として知られる有名な絵本の題名から名付けました。貧しくても優しい心を持って人に親切にすれば、いつかきっと幸せがやってくる。そのストーリーが大好きなんです。自分たちがやっている農業もそういう気持ちで日々しています。あと、私たちが同級生で同じねずみ年だったっていうのもあります。

素敵なお名前ですね。
川村さんの育てている野菜を教えてもらえませんか?

美紀さん
「水菜の周年栽培(ハウス栽培にて一年中育てる栽培方法)や伏見とうがらしを育てています。私たちの野菜は身体に優しい野菜でありたいので虫のつきやすい夏場でもなるべく低農薬に抑えて有機肥料を使うようにしています。」

新しく始めた”ビーツ”

厚志さん
「私事なんですけど、今は子供たちが大学に入学して上京したので夫婦2人で暮らしています。今までは無我夢中で農業と向き合ってきました。おかげ様で農業を始めて13年間なんとかここまでやってこれました。農家として安定期に入った今だからこそ、逆に何か新しいチャレンジをを始めたいなと思って。それで何か面白い野菜がないかなーと探していた時に、たまたまビーツに出会ったんです。

ビーツについて色々調べてみると、 面白くて。原産地は地中海沿岸地方で、紀元前より前から栽培が始まったそうです。日本には江戸時代に伝わりました。その時は火焔菜(かえんさい)と呼ばれていたそうです。近年ではスーパーフードとして注目され、”食べる輸血”と言われたりしています。理由はその色にあります。私たちが作っているのは”Drtroit Dark Red Beet(デトロイトダークレッドビート)”と呼ばれる品種で全体が赤紫色です。この色素にはベタシアニンというポリフェノールが豊富に含まれていて抗酸化作用があると言われています。また、ビタミンB群の一種である葉酸も豊富なので女性の身体にうれしい野菜なんです。力強く生命力に溢れる野菜を育てたいと思っていたのでこれにしようと決めました。」

初めての収穫と気づき

美紀さん
「私たちの畑との相性も良く順調に育っていよいよ初めての収穫。美味しいビーツが出来てすごく満足感がありました。
実際料理に使っても色鮮やかなので見た目がすごく良い。そして、身体にも良いしいいことづくめだなと実感しました。


ビーツドレッシングの誕生

美紀さん
「実はビーツってそのまま素材の味だと少し土臭さがあるんです。これからもっとたくさんの方に食べてもらうにはより食べやすい方法で提供する必要性があると感じて加工品にも挑戦してみることにしたんです。ビーツの彩りを活かしながらかつ特有の土臭さも抑えられるような調理方法を考えた結果ドレッシングにたどり着きました。ドレッシングにすると色鮮やさはそのままに土臭さは消えるので一石二鳥なんです。ちょっとしたサラダに人回しするだけで赤色が入るので料理が一気に華やかになります。魚やお肉の相性もいいので普段の何気ない料理に使えます。ちなみに私は目玉焼きにかけたりもしています。」

美紀さん厚志さん
「昔話の”ねずみのすもう”のお爺さんお婆さんがねずみが相撲をする為に自分達のお正月用の餅米でお餅をついてあげたり、ふんどしを作ってあげたりしたように、私たちも誰かの支えになるような野菜を作りたいという思いで日々農業と向き合っています。私たちの野菜やドレッシングが少しでも手にとって下さる方の明日を生きる力になりますように。」

お二人の思いがつまった素敵な商品です。
心も体も健康に生きたい方におススメの商品です^^
(2020/3取材、大里晃司)


ビーツドレッシング(700円税込)

【出品者】農園ねずみのすもう
【生産者】農園ねずみのすもう 川村厚志 社会福祉法人よさのうみ福祉会リフレかや
【内容量】200ml
【原材料】ビーツ、食用植物油脂、醸造酢、みりん、日本酒、醤油、レモン果汁、食塩、にんにく、しょうが、こしょう
【アレルギー物質】小麦、大豆
【賞味期限】製造から1年
【保存方法】高温、直射日光を避け保存


ビーツの水煮缶(840円税込)

【出品者】農園ねずみのすもう
【生産者】農園ねずみのすもう 川村厚志 社会福祉法人よさのうみ福祉会リフレかや
【内容量】185g
【原材料】ビーツ(京都府伊根町産)・塩(琴引きの塩)
【アレルギー物質】なし
【賞味期限】製造から1年
【保存方法】高温、直射日光を避け保存


どちらの商品もオンラインショップにてご注文可能です。
下記専用ページにてお買い求め下さい。
https://inekankou.stores.jp/
また伊根町のお土産物販売店でもお買い求め頂けます。

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